ラツィオ州ラティーノ県。
オルシーニ農園は、州都ローマから南に約90キロの小さな村、プリヴェルノの有機オリーブ農園です。
現オーナー、パオラ・オルシーニが祖父と父から受け継いだ農園とオリーブ栽培への情熱、フラントイアーノ(搾油人)としてオリーブオイルを熟知する夫、パオロ・フィオラモンティの技術と経験。高品質なオリーブオイル作りに最も重要なこの2つの要素が結実したのがオルシーニ農園のオリーブオイルです。
収穫後僅か数時間、最新の自社搾油所で搾油される「オルシーニ」は、地品種イトラーナ種100%の単一品種オイルです。
イトラーナ種は、元々「ガエタ」という名で、テーブルオリーブ(黒オリーブ)として親しまれていた品種です。今ではすっかり高品質なオリーブオイルを生む品種とみなされているイトラーナ種の歴史は、2000年台初頭、オルシーニ夫妻をはじめ、数人の若い生産者が、青々しい未完熟の状態で収穫・搾油しオリーブオイルを作り始めたことに始まります。
「オルシーニ」は、イトラーナ種らしい青いトマトの香りに加え、バナナなどのトロピカルフルーツを思わせる香りが特徴です。
味わいにもどことなく甘みが感じられます。後味には軽い辛みが残り、苦みは微かです。
また、イトラーナの中で最もグリーンが強いと言われる色調も魅力的です。
あまり知られていませんが、このラティーナ県南部は、すぐ下のカンパーニア州と並んで水牛のモッツァレッラの産地です。同じ産地のものが合わないはずはありません。青々しいトマトの香りがモッツァレッラのフレッシュさを、甘いフルーツの香りがミルキーさを引き立ててくれます。また、パンツァネッラ(トスカーナ風のパンのサラダ)、ガスパチョ(スペイン風のパンと野菜のスープ)など夏の料理にもお勧めです。