トスカーナの地品種スペシャリストが作る「DOP キャンティ・クラシコ」
ワインで有名なトスカーナ州キャンティ・クラシコ地区は上質なオリーブオイルの産地としても知られています。今年度からオリオテカで取り扱いを開始したジャコモ・グラッシはこの地区を代表するオリーブオイル生産者です。
キャンティ・クラシコ地区の中心地、グレーヴェ・イン・キャンティで、オリーブをはじめ様々な果樹を栽培する農家に生まれたジャコモは、幼い頃から祖父や父の姿を見て育ち農業に興味を持ち、大学で農学を学びました。
1985年の霜(ジェラータ)で被害を受けた農園は、ジャコモのアイディアで地元キャンティに伝わる様々なオリーブの苗を集め、品種ごとの栽培を開始しました。誰もが知っているフラントイオ、レッチーノ、モライオーロの他に、レッチョ・デル・コルノ、ロッセリーノ、ペンドリーノ、マウリーノ、オリヴォ・ビアンコ等の忘れ去られようとしていた品種です。
両親の農園を引き継いだジャコモはこれらのオリーブで単一品種でのオイル作りを始め、全ての品種とオイルの研究を続けました。約25ヘクタールの農園は殆どが森で、その中で、オリーブ、ブドウの区画が点在しています。
「DOPキャンティ・クラシコ」は、20年以上にわたってキャンティ地区の地品種の個性を探求してきたジャコモが作るブレンドオイルです。搾油年度によって品種や配合は変化しますが、主要品種フラントイオ、モライオーロ、レッチーノをメインにブレンドされています。
このエリアでは秋が短くすぐに冬をむかえるので、オリーブは他のエリアよりも早く収穫されます。未完熟なオリーブから搾油されたオイルの味わいはビターでスパイシー。香味の元となる微量成分、抗酸化物質もたっぷり含まれています。また、搾油後直ちにフィルターにかけることで品質はさらに安定し、美味しさが長く保たれると言います。
最良のアビナメント(組み合わせ)は、ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナやファジョーリ(茹でた白いんげん豆)といったトスカーナの代表的な料理です。もちろん、シンプルな野菜サラダにも合いますし、バランスの良い香味なので幅広く様々な料理にお使いいただけます。パスタやリゾット、チーズ(パルミジャーノレッジャーノ又はゴルゴンゾーラ)との相性も良く、お料理をワンランクアップさせます。
ボトルのネックには、「DOPキャンティ・クラシコ」のマークである”ガッロ・ネーロ(黒い雄鶏)”が描かれています。ワインのキャンティ・クラシコと同じ”ガッロ・ネーロ”です。